そいつはやってくる

陽光が照りつける中でも闇は存在する

あたり一面が光で満ち溢れる季節が到来しても

繊細な触手を伸ばしている

光の中は眩しすぎて彼らは出てこないが

何ら悪気がある訳ではない

そう、今宵明日仕事なのにビールを飲んでいる自分のように悪気はないのだ

あるのは悪気のない衝動なのだ

隙間の中で

自分の時間感覚の中でどれだけ時が流れたろうか。

1年か2年か分からない。

しかし、その悠久の時の中の狭間で、雷鳴が轟くがごとく一瞬の光が現れ、深遠な何かをこの世界にもたらそうと企む。

その欲求を甘んじて受け入れようか悩む間もなく、前へ突き動かそうと荒波が押し寄せる。